100D33

次の文を読み、33、34の問いに答えよ。
32歳の女性。無月経を主訴に来院した。
現病歴:毎月規則正しかった月経が今月はなかったため来院した。1年前から月経量の増量に加え、月経痛もひどくなってきており、1週前から嘔気と乳房緊満感とを認めている。最近排尿回数が増えている。未婚であるがパートナーはいる。婦人科受診は初めてである。
既往歴:妊娠・分娩歴はない。
現 症:意識は清明。身長160cm、体重46kg。脈拍72/分、整。血圧118/70mmHg。全身所見で特に異常は認めない。内診上、子宮は前傾前屈、新生児頭大、弾性硬。可動性はやや不良であるが圧痛はない。両側付属器は触知しない。
検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球360万、Hb 10.0g/dL、白血球8,400、血小板28万。血清生化学所見:総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.9g/dL、尿素窒素14mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、総コレステロール180mg/dL、AST 26U/L、ALT 28U/L、LD 310U/L(基準176~353)。妊娠反応陽性。
この女性の無月経の原因の診断に必要なのはどれか。
腹部超音波検査
下部消化管内視鏡検査
腹部エックス線単純撮影
腹部単純CT
腹部MRI

解答: a

100D33の解説

今月、月経がなかった32歳の女性である。1週前から嘔気と乳房緊満感とを認めており、最近排尿回数が増えている。未婚であるがパートナーはおり、妊娠反応陽性であることから妊娠初期である。1年前から月経量の増量に加え、月経痛もひどくなってきており、婦人科受診は初めてである。内診にて子宮は新生児頭大、弾性硬であり、可動性はやや不良であるが圧痛はないことからは子宮筋腫が疑われる。
a 正しい。妊娠初期であり、低侵襲である腹部超音波検査を行う。
b 便秘や下血などの下部消化管疾患を疑う所見に乏しく、内視鏡検査は不要である。
c~e 妊娠初期であり、積極的に行うべきではない。

正答率:92%

テーマ:【長文1/2】無月経の原因の診断に必要な検査

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