100A58

48歳の男性。洗顔時に左の眼が閉じないことを主訴に来院した。4日前から左耳介後部に鈍い痛みがあり、左外耳道に水疱を認める。体幹と四肢とに異常は認めない。
みられるのはどれか。
左前額のしわ寄せ困難
左眼の散瞳
左顔面の感覚低下
舌の左方偏位
右へのカーテン徴候

解答: a

100A58の解説

閉眼不能は末梢性顔面神経麻痺を示唆する(中枢性の場合、閉眼や額のしわ寄せが可能であり、体幹や四肢に異常が出ることが多い)。加えて、耳介後部の痛みを伴う水疱の存在からRamsay-Hunt症候群が最も考えられる。
a 正しい。末梢性顔面神経麻痺の所見である。
b 動眼神経麻痺で認められ、その場合閉眼不能ではなく眼瞼下垂となる。
c 顔面の感覚は三叉神経支配である。
d 左舌下神経麻痺を示す所見である。患側へ偏位する。
e 左迷走神経麻痺を示す所見である。咽頭壁は健側へ引かれる。

正答率:81%

テーマ:Ramsay Hunt症候群の症候

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