35歳の男性。2週前から続く血尿と血痰とを主訴に来院した。意識は清明。身長171cm、体重63kg。体温37.2℃。脈拍80/分、整。血圧172/104mmHg。眼瞼と両側下腿とに浮腫を認める。肺野にcoarse cracklesを聴取する。尿所見:肉眼的血尿、蛋白2+、糖(-)。血液所見:赤血球350万、Hb 10.2g/dL、Ht 30%、白血球8,200、血小板16万。血清生化学所見:総蛋白6.4g/dL、アルブミン4.5g/dL、尿素窒素52mg/dL、クレアチニン4.7mg/dL、尿酸7.5mg/dL。胸部エックス線写真で両側上中肺野に斑状陰影を認める。全身状態が悪く、腎生検が施行できない。正常ヒト糸球体組織に患者血清と標識抗ヒトIgG抗体とを反応させた蛍光写真を別に示す。
病態として考えられるのはどれか。
感染病原体が糸球体に沈着した。
血清中の免疫複合体が糸球体に沈着した。
破壊された肺の成分が糸球体に沈着した。
血清中の抗体が糸球体構成成分に結合した。
糸球体に沈着した流血抗原に血清中の抗体が結合した。