100A31

35歳の女性。腹部超音波検査で総胆管の著明な拡張を指摘され来院した。幼少時から年に数回腹痛があった。貧血と黄疸とを認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球420万、Hb 12.2g/dL、白血球6,200、血小板28万。血清生化学所見:総蛋白7.5g/dL、アルブミン5.0g/dL、総ビリルビン0.6mg/dL、AST 38U/L、ALT 32U/L、ALP 212U/L(基準260以下)。腹部MRIのT2強調冠状断像を別に示す。
この疾患に合併しやすいのはどれか。
肝細胞癌
胆管癌
十二指腸乳頭部癌
膵頭部癌
大腸癌

解答: b

100A31の解説

総胆管の著明な拡張がある中年女性である。腹部MRIのT2強調冠状断像においても総胆管の拡張をみとめており、先天性胆道拡張症の診断となる。
a・c~e 先天性胆道拡張症との直接的な関連性はない。
b 正しい。 膵胆管合流異常が原因となり胆道が拡張することで、胆管癌を発症しやすい。

正答率:88%

テーマ:先天性胆道拡張症に合併する癌

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