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100A12
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57歳の男性。両側の無痛性頸部リンパ節腫脹を主訴に来院した。上咽頭側壁には表面に壊死を伴う易出血性の腫瘤を認め、生検の結果は扁平上皮癌であった。頭部造影MRIのT1強調像を別に示す。
予想される症状はどれか。
a
耳閉感
b
いびき
c
めまい
d
味覚異常
e
嗅覚異常
解答: a
100A12の解説
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上咽頭のある構造物を思い出し、閉塞が起こった場合どうなるか考える。
a 正しい。上咽頭には耳管開口部があり、腫瘍で閉塞されると中耳腔に液体が貯留し滲出性中耳炎となるため耳閉感が生じる。
b 鼻腔や気道の閉塞で生じるが、いずれも閉塞していない。
c 腫瘍が進展し、脳神経V及びⅥの障害や頸静脈孔症候群を生じ得るが、前庭神経や内耳は障害されることは少なく、MRIからも障害されていないと分かる。
d 鼓索神経や舌咽神経麻痺で生じる。腫瘍が進展し頸静脈孔症候群が合併すると舌咽神経が侵されるがそこまで進展してはいないと考えられる。
e 嗅神経や嗅上皮への浸潤で認められる可能性が高い。しかし、上咽頭の側壁に病変が存在したことを考えると嗅神経も嗅上皮も侵されていないと考えられる。
正答率:71%
テーマ:上咽頭癌の症状
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