この手の問題でいつも間違えてしまいます。挫創、切創、刺創、割創など同じに見えるのですが、何かよい見分け方などはないでしょうか...コツや自分はこうしてるなど、ありましたら教えて下さい!
それぞれの創がどのような成傷器によってつくられるか、好発部位はどこか、と考えると、問題が解きやすいと思います。
a 刺創:刃器、千枚通し、アイスピック、ガラス片、傘の先端など
→先端が尖った凶器が刺入して生じる。原則的に創口に比べ、創洞が細長く深い。頭部は少ない。
b 切創:刃器、ガラス片、薄い金属片
→鋭利な刃器を押し当てて、引くことで生じる。刺創に比べると、創口の大きさの割に創洞が浅い。
小さな創では刺創と区別がつかない。
c 挫創:鈍器と骨で押し潰されて生じることが多い
→頭部(皮膚と骨の厚みが薄い場所)に好発する
d 裂創:皮膚が強く引っ張られて生じる
→創は皮膚割線に並行で、創口から少し離れたところに成傷器が作用していることが多い
e 割創:日本刀、薪割、なたなど
→重い刃物で叩かれることによって生じ、創は切創と挫創の間の特徴を示す。創洞面は切創ほど平滑でない。
頭部に最も生じやすく、腹部には生じない。
※参考文献は『法医学』(南山堂)です。
私の場合、104B43は以下のように解きました。
まず創縁が鋭利であることから、c(挫創)・d(裂創)(e(割創)も?)は否定的。
また創洞が浅いことからa(刺創)よりb(切創)の方が考えやすい。
更に前腕をよく見るとためらい創があり、「自室で倒れていた」という状況からも自殺の可能性が高い。
となると、刃物で自分の前腕を切ってできたキズで、bの切創だろう。
長くなってしまいましたが、お役に立てれば幸いです。
とわしゃんさん
返信ありがとうございます!
非常にまとまっていて、簡潔でとてもわかりやすかったです!ストーリーの考察などもされていてそういう解き方ができるのかと感心してしまいました!
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