解決済 113C2 24.公衆衛生

医療事故の警察届出について

医療事故発生時に警察への届出義務はない、と講義でもありますが、医師法にある異状死の所轄警察署への届出義務には該当しないのでしょうか?
異状死の分類に「診療行為に関連した予期しない死亡およびその疑いがあるもの」とありますので、医療事故による死亡も異状死なのではと思うのですが...

回答5件

  • 医療事故があったからと言って、患者さんが亡くなっているとは限らないからかと思います。

    • 返信ありがとうございます。
      テキストにもありますが、医療法で医療事故は、「提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であって、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかったものとして厚生労働省令で定めるもの」と定義されています。
      ですので、医療事故調査制度(医療法)に関する本問は、死亡事故に限定して問うているはずかと。

  • 私も同じことを疑問に感じたので調べてみました。
    背景として、古くから医師法第21条は定められており、医療事故調査制度は比較的最近医療法により定められたため、両者に解釈の違いが生じてしまっているようです。
    現段階でも、医療事故を異状死とみなすかどうかについてはおそらく議論が続けられているようですが、厚生省の発表では異状死についての定義は医師法21条のまま、変更はないとのことです。

    結論としては「医療事故調査制度」において事故発生時に警察への届け出の必要はないため、医療事故調査制度について問うているこの問題の選択肢 c は×。
    しかし、「医師法第21条」においては医療事故死は診療行為に関連した予期しない死亡およびその疑いがあるものに該当するため、警察への届け出が必要になる、ということだと思います。

    こちらのサイトに制度開始前のものかと思われますが、わかりやすくまとめられておりました。
    https://www.watanabelaw.jp/wp-content/uploads/file/i-100.pdf

    こちらは制度開始後のものです。
    https://www.med.or.jp/doctor/rinri/i_rinri/g02.html

    ※しかしながらある記事では異状死の警察への報告件数が医療事故調査制度開始前に比べ減少しており、その背景には制度開始や医療事故における無罪判決が立て続けに出たことが挙げられると述べられておりました。
    以下のサイトで解説されています。
    https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/721840/

    • 詳細な情報、どうもありがとうございます。どのリンクもとても分かりやすかったです。
      本来は犯罪死のためにあった医師法第21条が段々と拡大解釈されていった歴史的経緯があり、日本医師会から条文改正の提言もあったりと、だいぶ根が深い問題なんですね。
      実際に医療事故を警察に届け出るべきかは、その時代の法解釈によるデリケートな問題と理解しました。

      仰る通り国試的には、事故調査制度には警察届出の記載はない、選択肢eが明らかに正しい、と考えるのがよさそうですね。
      medu4講義・テキストには「警察への届出義務はない」と断言されていたので、注釈でもいいので付け加えて欲しい内容に思います。状況によっては違法になりかねませんし...

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  • 問題参照 113C2

    医療事故調査制度について正しいのはどれか。

    • a 調査は院外機関のみが行う。
    • b 診療に起因した死亡全てが対象となる。
    • c 事故発生時は医療機関から警察に速やかに届け出る。
    • d 調査が終了するまで、医療機関は事故の説明を遺族にしてはならない。
    • e 医療の安全を確保するために医療事故の再発防止を目的とした制度である。
  • 関連トピック

    なし