お世話になります。小児の循環器分野のASD、VSDについてお尋ねしたいことがあります。
講義中では両疾患とも進行すれば両心不全を呈するとおっしゃっていましたが、そもそも初期段階では、VSDで左心不全所見だけを、ASDで右心不全所見だけをを見るのは何故でしょうか。
まず、VSDについて、右室へ流入が起きるため、慢性的になる前にも右心不全がみられるのではないかと考えました。
この疑問に対して、初期には左心不全だけが見られる解釈の1つとして、VSDでは収縮期に流入するため、負荷にはなりにくい(元々P弁は開いているため)ということを考えました。しかし、最終的に肺を通って戻ってきた血流が(広い肺を巡る間に勢いは少しは分散されている可能性もあるのに)左心負荷をかけるほどの血液量であれば、心室収縮期圧で血液が流れ込めば容量負荷になり、右心不全も呈するのではないかと思いました。
また、同様に、ASDでもP弁を通過する血量は増加するため、慢性化する前から左心不全所見が見られてもおかしくはないのではないでしょうか。
こちらは心房であるため4mmHgと8mmHgと圧差が少なく流入血量が多くないため、慢性的に刺激が加わらない限り左心負荷とまではならない、という解釈を考えましたが、もしその程度の血液量であるのであれば、逆にそもそも右心不全を示さないのではないかと思いました。
もしわかる方がいらっしゃいましたら教えていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
>VSDでは収縮期に流入するため、負荷にはなりにくい(元々P弁は開いているため)
↑ご推察の通り、これが主たる理由です。
シャント血は右室に滞在しません。
>ASDでも、慢性化する前から左心不全所見が見られてもおかしくはないのではないでしょうか。
↑左房にやってきた血はASDを介して右房へ逃げます。ですので初期の代償が取れているうちに負荷がかかるのは右室〜肺メインです。
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