慢性腎不全で血中リンが上昇する機序がイマイチ理解できません
近位尿細管での再吸収も低下するし、活性型ビタミンDの働きが低下したらさらに血中リンは低くなってしまうのではないかと思いました。ゴミが捨てられなくなるから血中リンが上昇するというのもわかるのですが、少し疑問に思ったので、教えていただけると嬉しいです。
血中のリンは、排泄するとしたら腎臓からろ過され出ていく他道がありません。つまりリン排泄は糸球体濾過量(GFR)に依存します。
慢性腎不全ではGFRが減少してしまうので血中リンは出口を塞がれているような状態です。なので近位尿細管で再吸収が低下していたとしても、出てこれないリンのほうが多いと思われます。(GFR低下の程度にもよるかもしれませんが…)
また慢性腎不全による活性型ビタミンDの働きが低下することでたしかにリン吸収量は下がりますが、血中リンは出口がなく彷徨っている状態なので少しでも吸収すればさらに体内にリンが蓄積します。
つまり慢性腎不全ではリン排泄量<リン摂取量(再吸収量)のために血中リンは上昇する、という感じになると思われます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/dobutsurinshoigaku/24/3/24_106/_pdf/-char/ja
ログインするとコメントを投稿することができます。