低張性脱水では血管から水を引っ張って粘膜は湿潤です。
ですが、turgor は下がります。なぜでしょうか?
水を引っ張れば turgor も上がってもいいはずです。
(あるいは、上がることはなくとも通常と変わらない。)
粘膜の湿潤というのは血管から外に水が出てきているよ、というサインですよね。(水の出所は血管ですから。)
故に高張では逆に血管に戻るので乾燥する、という考え方は僕も同じです。
で、ツルゴールについてですが、まず細胞内液と細胞外液という二つに分けて考えます。
1、低張性脱水では仰るとおり細胞内に水が引かれて、細胞外液は低下しますね。
2、高張性脱水では、血管内に水が入っていきます。
ここで2の時に細胞外、内という表現ではなく、血管という表現が使われている所に混乱の原因があるかもしれません。
つまり細胞外という言葉には、間質と血管内を含んでいるからです。
そしてまさにツルゴールというのは間質の水分量の低下を示唆する所見です。(細胞内の水は関係ないのです、語源である植物細胞の用語としてのツルゴールとは異なります)
1、2ではどちらも間質には水が分布しにくい状態となっています。よってどちらもツルゴールは低下します。
返信ありがとうございます。
「1、2ではどちらも間質には水が分布しにくい状態となっています。よってどちらもツルゴールは低下します。」
①QBによると、Turgor の所見も低張性と高張性で異なります。
つまり、高張性では下がらないとなっています。
②私も当初は、単純にTurgorの低下は脱水の所見だと思っていました。
(低張性と高張性にかかわらず。)
さらに、Turgor と粘膜の所見が逆になっており、理解に苦しんでいます。
②は必修レベルで出てきそうですが、
①はちょっと細かいですが、一般問題でもでてくるかなぁと。
本題から外れますが、植物細胞のツルゴールと人間のツルゴールの違い、おもしろいですね。
徳田安春先生のこちらの記事も参考になりました。
https://blog.goo.ne.jp/yasuharutokuda/e/07902ca33c7bf11a7cd6b4aa001a8411
ここら辺の話は、細胞内外の水の出入りを規定する「普通の浸透圧」と、血管内外の水の出入りを規定する「膠質浸透圧」の話をごっちゃにしていると議論がややこしくなりそうですよね。
ツルゴールについては、血管内外というよりは、細胞内外の水の出入りについての話だと考えています(血管壁ではNaなどの電解質はフリーパスですものね)。
よって、脱水が極まれば、低張だろうが、高張だろうがツルゴールは生じるのかなぁ、と勝手に思っています(文献等探しても、あまり高張、低張でツルゴール所見の違いを論じているものは見かけなかったです)。
競合になってしまいますのでここに書くのは恐縮ですが、
某T社のテキストを見せてもらいましたが、
やはり QB と同じ所見の記述がありました。
低調性脱水: Turgor ↓ 粘膜乾燥ー
高調性脱水: Turgor → 粘膜乾燥+
ですので、おそらくこの点については間違いはないと思います。
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