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ED50について

2019あたらしい基礎医学 5.8 薬物の安全性評価 p.102で、「薬物を過剰投与した際に示す最大反応の半分の反応を示す投与量を50%有効量〈Effective Dose 50;ED50〉と呼ぶ。」とありました。しかし、ネット等ではED50は「試験に用いた動物の半数に効果が現れる薬物の用量」と書かれていました。テキストに書かれているような定義の仕方もあるのでしょうか。

参考サイト: https://www.selleck.co.jp/glossary.html

回答4件

  • 回答させて頂きます。
    ED50(Effective Dose)とは、試験に用いた動物の半分の匹数に効果が現れる薬物の用量、のことです。ED50は基本的に動物実験で用いる指標です。例えば50匹の動物に対して投与薬物の用量を少しずつ増やしていったときでは、丁度25匹の動物で薬効があらわれる時の用量がED50となります。

    一方で、

    EC50(Half maximal Effective Concentration)とは、ある個体についてある薬物が最大反応の50%を示す時の濃度、のことです。薬理学における薬物動態学で出てくる指標はこちらの方になります。動物実験では近交系であれば個体差の影響が限りなく少なくなりますが、実際のヒトでは個体差によりこの値は変動があります。

    ED50は用量ですので、体重1kgあたりどれだけ薬物を投与したかを考えます。
    EC50は濃度ですので、媒質(基本は血液)1L中にどれだけ薬物が存在しているかを考えます。

    • 丁寧で詳しい説明をしていただきありがとうございます。
      ED50の説明としては「試験に用いた動物の半数に効果が現れる薬物の用量」が適切であり、「薬物を過剰投与した際に示す最大反応の半分の反応を示す投与量」は適切ではないということでしょうか。重ねての質問になってしまい申し訳ありません。

  • ご意見、誠にありがとうございます。
    該当箇所につき、臨床像(Rosemary)の選択肢bを「集団の半分に効果が現れる投与量」と修正し、訂正を出すとともに2022講座より反映させていただきました。

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