解決済 100F36 03.血液

サラセミアの赤血球数

※medu4アプリのお問い合わせ経由で頂いた質問です。
 
学校の講義でサラセミアは、貧血なのに赤血球が上がることがポイントと教わりました。
しかしメデュ4では、血液2.4にて、サラセミアは赤血球は下がるとあります。
イヤーノートでは、軽症なら赤血球は上がるとあります。
どれが正しくて、国家試験レベルであれば、どう覚えればよいか教えて頂けないでしょうか?
大変恐縮なのですが何卒宜しくお願い申し上げます。

回答1件

  • 仰せの通り、赤血球数増加で発見されることが多い疾患ですが、病態や進行度合いによりさまざまな値をとります。そのため、以下のページ(診断の手引き)にありますようにサラセミア自体の判断には赤血球数は利用されません。
    https://www.shouman.jp/disease/instructions/09_08_015/
     
    国試過去問での出題は非常に少ない疾患であり、赤血球数の記載がある臨床問題は過去30年で90E21と100F36の2問のみ。この2つはプール問題であり、ともに「赤血球443万・Hb 8.7g/dL・Ht 27%」と提示されています。
     
    まとめると、サラセミアの判断に赤血球数を利用するのは好ましくない、ということになります。これは同時に裏を返せば、「赤血球上昇しているからといって必ずしも貧血性疾患を除外してはならない」という教訓につながります。

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  • 問題参照 100F36

    49歳の女性。貧血を指摘され来院した。若いころから立ちくらみとめまいとを感じている。6人の同胞のうち姉と弟とが以前から貧血を指摘されている。脾を左肋骨弓下に3cm触知する。血液所見:赤血球443万、Hb 8.7g/dL、Ht 27%、網赤血球1.9%、ヘモグロビンF 6.6%(基準2以下)、ヘモグロビンA2 8.9%(基準1.2~3.5)、白血球4,600(桿状核好中球4%、分葉核好中球53%、単球1%、リンパ球42%)、血小板29万、総鉄結合能〈TIBC〉290μg/dL(基準290~390)。血清生化学所見:フェリチン95ng/mL(基準20~120)、Fe 100μg/dL。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
    考えられる疾患はどれか。
    • a 鉄欠乏性貧血
    • b 鉄芽球性貧血
    • c 巨赤芽球性貧血
    • d サラセミア
    • e 赤血球酵素異常症
  • 関連トピック

    なし