高カルシウム血症では神経細胞のナトリウムチャネルが阻害されるため、神経の脱分極が起こりにくくなります。腸管を動かす神経の活動が低下すれば便秘症を起こしやすくなります。
端的に「カルシウムは神経の興奮を抑制する」と覚えるとスッキリすると思います。
悲しいことに、心筋の場合には機序が異なります。
そもそもQT時間というのは「心筋が興奮している」状態であり、心筋細胞内へのナトリウム流入、次いでカルシウムの流入によって刺激されています。
高カルシウム血症の場合、細胞内への流入量が多くなるため普段より早く興奮が起こり、QT短縮となります。
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