解決済 106B13 07.循環器

心臓の解剖

お忙しいところ失礼します。
dの選択肢の線維性連続というのは線維三角のことをいっているのでしょうか?
そうすると僧帽弁と大動脈弁の間には左線維三角があるため線維性連続ありとなると思うのですが、同様に右線維三角のある大動脈弁と三尖弁にも連続性があるのでしょうか?
もしくは膜性中隔があるため連続性はないのでしょうか?
基本的な質問になりますが、よろしくお願いします。

回答3件

  • 本問でいう「線維性連続」が線維輪を指しているのであれば、

    http://med.toaeiyo.co.jp/contents/cardio-terms/anatomy-function/1-2.html

    ↑のイラストと照らすに、連続ありそうですね。
    しかしながら、そのように解釈してしまうとA弁と他のすべての弁が線維性連続を持つこととなってしまいます。

    与えられた一般問題の日本語的デリケート部位をどう解釈するか、出題された過去問をどう拡張して覚えるかは学習者次第かと思いますが、僕は「A弁とM弁に線維性連続がある」という過去問頻出事項しか覚えていません。

  • お忙しい中お返事ありがとうございます!
    やはり「A弁とM弁に線維性連続がある」というように覚えるに留めておきます!

  • これは余談ですが、「正常心ではA弁とM弁に線維性連続がある」という、ともすると些末に思える事項が国試で頻出である理由として考えられるのが「この事実が DORV(両大血管右室起始症)という先天性心疾患の画像診断にとって非常に重要だから」です。

    DORV はぶっちゃけ国試対策のために学習する必要は一切無い(medu4 の検索機能で調べた限り、国試で一度も出題されたことが無い)マイナーな疾患なのですが、一言でざっくりと説明するなら病名通り「大動脈と肺動脈の両方が右心室から出てきてしまう先天性心疾患」になります。そして、DORV の心臓では正常心とは異なり、大動脈が右側にズレた結果としてA弁とM弁の線維性連続が失われており、小児循環器の医療現場ではこの欠失を心エコーなどで確かめることによって DORV という診断が為されているのです。

    ぶっちゃけ DORV 自体が国試に出ない疾患なので以上の話は与太話に過ぎないのですが、この話が「線維性連続の話は単なる試験のための暗記事項ではなく、臨床現場で何らかの病気を診断するための必須知識なのだな」ということで、少しでも記憶する際のフックになっていただけたなら幸いです。

    【参考文献】
    (1) https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf の pp.138-141
      日本循環器学会による DORV の解説です。
    (2) https://www.inishi124.com/entry/2021/03/13/232942
      一個人による解説ブログになりますが、(1)の内容の一部をより分かりやすく説明し直してくださっています。

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  • 問題参照 106B13

    心臓の弁について正しいのはどれか。
    • a 僧帽弁は三尖で構成される。
    • b 大動脈弁には腱索が付着する。
    • c 肺動脈弁輪周囲を刺激伝導系が走行する。
    • d 三尖弁と肺動脈弁には線維性連続がある。
    • e 僧帽弁輪周囲を左冠動脈回旋枝が走行する。
  • 関連トピック

    なし