胎児機能不全における5%ブドウ糖液の使用について質問させて下さい。
レビューブック産婦人科第5版(最新版)の「分娩の異常」p288 に、胎児機能不全の治療について記載があるのですが、そこには5%ブドウ糖液 or リンゲル液を使用するとあります。
リンゲル液を使うのは分かるのですが、胎児機能不全で5%ブドウ糖液を使うのはなぜでしょうか?
そもそも5%ブドウ糖液を単独で治療に用いる疾患が思いつきません。レビューブックの記載も、「生食とリンゲル」なら納得がいくのですが…。生食ではだめなのでしょうか?
medu4の特講シリーズ・輸液にて生食・リンゲル液の違いについて述べられています。
この二つは濃度の濃い液でどちらも血管内脱水に対して使用されます。国家試験でもこの二つのうち
どちらか一つを選ばせる問題は近年出題されておらず、明確な線引きは必要ないと思われます。
例外として重症熱傷患者に対する輸液の第一選択は乳酸リンゲル液ですが、これはガイドラインで決まっている
ためであり、生食がダメ!というものではないと思います。
同じくブドウ糖液についてですが、5%ブドウ糖液はごく薄い液であり単に細胞に水分を供給する目的で使用されます。
胎児機能不全では胎児に十分な酸素・血流が供給されていないことが原因なので、細胞内にスムーズに取り込まれる
ブドウ糖液が使用されるのかもしれません。(すいません、ここは自信がないです・・・)
5%ブドウ糖液は尿崩症に対する輸液として用いられます。薄い尿がドンドン出ていき、体内に残った液が濃くなって
しまうので、ここでも細胞内にスムーズに吸収される5%ブドウ糖液の出番のようです。
もちろん対症療法なので、その後の原因検索は必要になると思います。
追記ですが、
生食とリンゲルの使い分けですが、
生食の大量投与は高cl性のアシドーシスを惹起しますので、膵炎や敗血症など、大量輸液を必要とする場合はリンゲルです。
ういろうさん、QQqqqqさん 回答ありがとうございました。
遅ればせながらお礼申し上げます。また、トピは解決済みとさせていただきました。
産婦人科の先生に友人が確認してくれたので、その先生の回答も末尾に記したいと思います。
ういろうさんの言う通り、胎児への酸素供給を優先する輸液選択であるようです。が、外液が多いとのことですので、国試では5%ブドウ糖は出にくいかもしれませんね。
また、QQqqqqさんの言う通り生食よりリンゲルがベターな場合もありますよね。ただこの場合は使い分けは問われにくいようです。
お二方、重ねてですがありがとうございました!!
以下、産婦人科の先生の回答
NRFSに対する輸液は子宮血流を増やすことで胎児への酸素供給を受ける増やすことを意図しており、母体への酸素投与と合わせて行ます。
輸液の種類に関するエビデンスは乏しいと思いますので、試験で問われることはないと思いますが、外液を用いることが多いです。
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