テストゼミ予想編56番
肝細胞癌の術式についての質問です。
肝癌診療ガイドライン2017年版において、Child-Pugh分類により術式の区分を行う、と学習したため
本問題においては
腹水:なし…1点、脳症:なし…1点、血清Bil:1.6…1点、血清Alb:2.6…3点、PT%:40…2点 合計スコア8点より
C-P分類Bとなり、腫瘍数、腫瘍径から肝切除、ラジオ波焼灼術の2択となり、ICGや侵襲性からラジオ波焼灼を選びましたが、
講座においては肝障害度を用いた、以前の術式決定法により、移植を選択されておりました。
昨年10月に改定されたため、1年越しなら出題されても文句は言えないと考え、C-P分類で覚えなおしていたのですが、
本番で出題された場合、どちらにのっとって解答するべきでしょうか。
ご指摘いただいたGLには「Child-Pugh分類AまたはBの症例においては個数が1個ならば腫瘍径にかかわらず第一選択として肝切除が推奨される」とあり、これを準用するのであれば、bの肝切除を選びたくなるところです。
が、同GLには「肝予備能評価はChild-Pugh分類に基づいて行い、肝切除を考慮する場合はICG検査を含む肝障害度を用いる」ともあり、結局肝障害度を使う必要が出てきそうです。
よって講義内の解説で問題ありません。
穂澄先生
お忙しい中、ご回答ありがとうございます。
いろいろと友人と相談もしておりましたが、新ガイドラインになっても、結局は肝障害度が出てくるカタチとなりそうですね。
ガイドラインが変わったせいで余計にややこしくなったように思いますが、C-P分類だけでなく、肝障害度もみて進もうと思います。
どうもありがとうございました。
解決したようで、何よりです。
仰せの通り、どんどん覚える量が増えて、国試はどんどん大変な試験になります。
サクッと受かって、サクッと医者になりましょう!
後日追記。まとめ的な記述。
脳症や腹水については直接の記載がないもののChild-Pugh分類からすればB扱いが考えやすいです。
3cm単発、ということもあり外科切除やラジオ波焼灼も候補に挙がってきます。
が、その場合、bとeの複数正答となってしまうため、↑のディスカッション内容を踏襲し、aを選んでほしいところです。
が、不適切感のある出題であり、お詫びいたします。
113回対策として、可能であれば肝障害度とChild-Pughの両方を覚えていると理想的ですが、どちらか1つ、というのであればChild-Pughを覚えたほうがよいでしょう(『国試究極MAP』はこちらを掲示しました)。
が、どちらかの基準を使うと治療法が異なるような問題(今回の問題はたまたまそのパターンでしたが m(_ _)m)が出たらおそらく荒れるため、正答率は下がることが予想されます。もしこれをお読みのあなたが超直前期で覚え直している余力がないのであれば、従来の肝障害度+アルゴリズムで問題にあたっても大怪我はしないはずです。
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