DB上の解説では大腸は円柱上皮なので放射線感受性が低いとありますが、104E11や講義では同じく円柱上皮である小腸が放射線感受性が高いとされているのは何故でしょうか
大腸癌の治療はopeなので放射線治療を行わないというのは納得できるのですが...
正常の解剖構造なのか、癌なのかの違いかと存じます。
一般的に扁平上皮癌や小細胞癌は放射線感受性が高く、正常構造では骨髄や円柱上皮は放射線感受性が高いです。
よって、大腸癌は腺癌なので放射線の適応ではなく、小腸の正常構造である円柱上皮は放射線感受性が高く障害をうけやすいと考えられます。
こちさんの言うように「正常の解剖構造なのか、癌なのかの違い」がポイントです。
一般的な話をすると、消化管の上皮は常に新しい細胞に置き換わる新陳代謝が激しい臓器なので、放射線感受性が高くなります。
そして、小腸に癌が発生しにくいことからわかるように小腸は消化管の中でも特に新陳代謝が激しい部位です。
以上のことと「未分化な組織ほど放射線感受性が高い」と言う基本事項から納得できると思います。
こちさん、タクサンさん、ありがとうございます!
質問への回答としては、「タクサン」のおっしゃる通り、小腸は癌の発生が稀なのも裏付けて新陳代謝が非常に活発であるためという事で解決かと思います。免疫機能も高そうです。自分も勉強になりました。ありがとうございます。
これを機に消化管の癌と放射線治療について、まとめてみましたので、今後このディスカッションをご覧になった方の参考になるのではと思い、投稿します。
『消化管の癌と放射線治療について』
一般に、放射線感受性は扁平上皮癌>腺癌。病理学的分類としての頻度のメインは、食道癌は扁平上皮癌・胃癌は腺癌・大腸癌は腺癌。よって、この中で食道癌のみ放射線治療が良い適応になるのは納得。
また、小腸は放射線感受性が高い。
仮に、胃や大腸に放射線治療を施行すると考えた時、小腸への放射線照射を避けるのは部位の特性上困難と予想されますので、小腸の障害は人体にとって非常に重篤であるから避けたいという理由もあるのかもしれない。
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