解決済 108I66 03.血液

慢性リンパ性白血病と悪性リンパ腫

108I66 前半の 無痛性弾性硬のリンパ節腫脹 等々の記述からは 悪性リンパ腫 (stage ⅢA) も鑑別に上がると思います。悪性リンパ腫が骨髄に浸潤したり、血中に出て来たという可能性はないのでしょうか。宜しくお願い申し上げます。

回答2件

  • 確かに、骨髄浸潤を伴う悪性リンパ腫であれば、State4A が鑑別にあがります。全文を見ると末梢血に異常細胞を多数認め、リンパ節腫大は1cm程度で小さいため、病気の主座は、末梢血にあること、表面抗原の組み合わせ(特にCD23)からCLLと言えます。
    ご指摘の通り、悪性リンパ腫は、表面抗原の記載がない状況なら鑑別に挙がります。その場合は、リンパ節生検での診断を考慮しますので、腫れてきて生検できる大きさ(2-3cm)になるまで経過観察をする場合が多いと思います。

  • リンパ節腫脹の所見が詳しめに記載されているため 目立っているものの、実際は1cm以下と小さく、また表面抗原など総合的に判断すると、CLLとの診断は難しくないですね。ありがとうございました。

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  • 問題参照 108I66

    68歳の男性。白血球増多の精査を目的に来院した。3年前から白血球数の増加を指摘されていたがそのままにしていた。発熱、盗汗および体重減少はない。両側の頸部、腋窩および両側鼠径部に無痛性で弾性硬の径1cm未満のリンパ節を数個ずつ触れる。口蓋扁桃の腫大を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球479万、Hb 14.0g/dL、Ht 42%、白血球25,730(桿状核好中球3%、分葉核好中球16%、好酸球1%、単球2%、リンパ球78%)、血小板23万。血液生化学所見:総蛋白6.1g/dL、IgG 814mg/dL(基準960~1,960)、IgA 142mg/dL(基準110~410)、IgM 125mg/dL(基準65~350)、総ビリルビン0.4mg/dL、AST 14U/L、ALT 16U/L、LD 483U/L(基準176~353)、尿素窒素16mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL。CRP 0.2mg/dL。CTによる全身検索では、径が1cm以上のリンパ節腫大を認めず、肝と脾の腫大を認めない。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。骨髄穿刺検査では有核細胞数43.5万で、骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本でも末梢血で増加しているのと同様の細胞が81%を占めている。末梢血細胞の表面マーカー検査では、CD5、CD20、CD23陽性の細胞が増加している。
    対応として最も適切なのはどれか。
    • a 経過観察
    • b 放射線治療
    • c 抗菌薬の予防投与
    • d 同種造血幹細胞移植
    • e 多剤併用抗癌化学療法
  • 関連トピック

    なし