2019テストゼミ1基礎編 146
非ステロイド性抗炎症薬による胃粘膜障害の予防対策
b.坐薬を用いて直腸内に投与する
が胃粘膜障害の予防対策で正解になっていますが、非経口投与であっても胃粘膜障害を引き起こすので坐薬投与は不正解ではないですか?
ご質問されているのは、95B30でしょうか。よろしければ問題番号か問題文を記載下さい。
申し訳ございません。分かりかねます。どなたかお願い致します。
NSAIDsと胃粘膜傷害の関係の理解が必要となる問題です。
おっしゃる通り、COX阻害による胃粘膜傷害は直腸内投与で防ぐことはできませんが、実はNSAIDsには粘膜を直接傷害する作用もあるのです。
直腸内投与ではこの傷害が無くなるために、胃粘膜投与の予防法になり得る、という訳です。
本件作問解説に誤りがあると思いますが如何でしょうか。穂積先生ご回答願います。
以下ガイドラインより抜粋
坐薬の吸収経路は中・下直腸静脈から内腸骨静脈を経由して下大静脈へ至る.このため経直 腸投与では経口投与に比して吸収速度が速く,血中濃度も高いとされている 1).前田らは NSAIDs の経口投与,経直腸投与のいずれにおいてもコントロール群に比して胃粘膜プロスタ グランジン量は低下すると報告している 2).長期投与例において,インドメタシンの経口薬と坐 薬で胃潰瘍の発生率はおのおの 15.2,16.7%と差がなかったとの報告がある 3).
健常ボランティアにナプロキセンを経口投与した群と坐薬で投与した群で粘膜傷害度を検討 した成績では,28 日以内では経口投与のほうが傷害が多かったが,長期的な結果については不 明である.潰瘍発生率も示されていない 4).
いずれの結果からも潰瘍発生に関して,坐薬で発生率が減少するとはいえない.
下記リンクよりご参照ください。134頁です。
https://www.jsge.or.jp/files/uploads/syoukasei2_re.pdf
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