直接が間接を上回っているので異常、という判断ですが、間接がピークを過ぎて徐々に改善傾向にあり、抱合というプロセスがあるので直接はやや遅れて上昇傾向にあり今後減少していくだろう、という判断は間違いなのでしょうか。
この問題を考えるときにまず確認すべきこととして、①生後何日の新生児について語られているのかということと、②生理的黄疸の定義の2点があると思います。
①については、生後10日の新生児
②については、medu4小児テキストにも書かれているように、生理的黄疸とは「生後2日〜2週ころ、間接ビリルビンが高値となる」ことです。
これらのことを確認できると、今問題となっている新生児は生理的黄疸が出うる時期にあり、この問題は生理的黄疸と病的黄疸の区別ができるか受験生に問うている問題だとわかります。
ではどんなとき病的黄疸とみなすべきなのかということになりますが、medu4テキストにポイントがいくつか記載されていますが、その中に「直接ビリルビンが優位な場合」が挙げられています。つまり、この児において直接ビリルビンが優位な時点で病的と判断できるということだと思います。
上記の説明はmedu4テキストとほずみ先生の解説を踏襲したものなので、
もう一度復習してみるといいかもしれませんよ。
ナコラさんは、直接ビリルビンと間接ビリルビンの変動を考えていらっしゃっていてすごいなと思います。
しかし、たとえ直接ビリルビンが今後減少していくとしても、学んだ知識に沿って考えると、今後改善するだろうから現時点でこの児が正常だ、ということはできないと思います。
また、間接ビリルビンと直接ビリルビンの値の優位性について、私なりの考察になってしまいますが、medu4の巻末基準値をみると、上限値が間接ビリルビンの方が直接ビリルビンよりも高いです。このことから、正常では直接ビリルビンは体外に排泄されやすい(そのために水溶性なのですものね)、あるいは、間接ビリルビンから直接ビリルビンになるのには時間がかかる、ということが予想されます。グルクロン酸抱合酵素の成熟している成人でも間接ビリルビン値が高くなりがちである、いわんや新生児をや。本来ならビリルビン値に関する資料を提示すべきですが、私の力では探し当てることができませんでした、申し訳ありません。
以上です。長々となりすみません。
また、見当外れな回答となっていましたらごめんなさい。
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(単位:mg/dL) | 出生当日 | 生後2日 | 生後5日 | 生後10日 |
総ビリルビン | 1.0 | 5.0 | 13.2 | 4.5 |
直接ビリルビン | 0.4 | 2.0 | 2.6 | 2.8 |