お世話になっております。
あたらしい小児科2022の3.6 Klinefelter症候群に出てくるGnRH負荷試験で、テストステロン低下のf/bによりGnRHは上昇しているので、LH・FSH同様既に余っているのでGnRH負荷試験は無反応でなのではないでしょうか?例えば甲状腺機能低下症でT3,T4が低下するとTSH上昇のみならずTRHも上昇するのと同様に、下垂体と視床下部両方にネガティブフィードバックがかかると理解しております。GnRHだけは例外的に下垂体にしかネガティブフィードバックはかからないということなのでしょうか?
教えて頂けると幸いです。
下記ページを参照ください。
https://www.shouman.jp/disease/instructions/05_30_065/
GnRH負荷試験で過剰反応となるのはLH/FSHです。
一方、ゴナドトロピン負荷試験で無反応なのはテストステロンです。
Klinefelter症候群では性腺機能低下があるため、テストステロンはそもそも出せません。
が、下垂体機能は正常ですので、講義内でDr.穂澄の解説しております「火に油を注ぐ」の原則通り、過剰反応いたします。
ご提示いただいた甲状腺機能低下症の例でも、「ネガティブフィードバックでTRHが上昇しているかいないか」ではなく、「TRHを負荷した際にTSHがどう動くか」という議論がパラレルになります。が、残念ながら末梢性の甲状腺機能低下症にTRH負荷試験を行うという記載はざっと検索したところ見当たりませんでした。
いろいろ調べましたが、GnRH〈LHRH〉の上昇/低下について明言した文献は見当たりませんでした。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpnjurol1928/67/11/67_11_954/_pdf
↑やや古いですが、こちらの文献965ページ左段によれば「思春期近くより長期間にわたって過剰に分泌されたゴナドトロピンの刺激に曝される結果、間脳一下垂体系に二次的機能変化が発生する」とのこと。
よって、あくまで推察にすぎませんが、GnRHは上昇していない可能性が高いです。
だからこそ、GnRH負荷試験に過剰反応するのかもしれません。
お礼のお返事が遅れ申し訳ありません。文献まで調べて頂きありがとうございました。納得できました。
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