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人工心肺装置とecmoの違いについて

お世話になっております。
あたらしい内科外科の循環器のテキスト1.14の人工心肺のチャプターについて質問です。
Aの体外式膜型人工肺〈ECMO〉の説明を手術中に使用し、至適使用時間は6時間など授業してくださっていますが、これは【人工心肺装置】の説明ではないでしょうか?
ECMOの適応を調べたところ、重症呼吸不全患者または重症心不全患者に対して(時に心肺停止状態の蘇生手段として)行われる【生命維持法】としての役割があり、平均管理日数は10-14日間(-1)とありました。
ECMOはある程度長期的な対症療法としての生命維持としての役割なのではないでしょうか?

本日病院実習で開心術で人工心肺装置を実際に見ましたが、その際は、ECMOではなく、SVCとIVCから脱血し、上行大動脈に戻すというtotal flow, total bypassの装置を見ました。(ECMOの装置のように脱血に内頸静脈や大腿静脈、送血に大腿動脈や大腿静脈は用いていませんでした)
人工心肺装置の仕組みを応用したものの一つとしてECMOがあると思うのですが、開心術時にもECMOは利用され、また至適時間は6時間以内なのでしょうか?
お忙しい中恐縮ですが、ご回答いただければ幸いです。
⑴ https://www.jrs.or.jp/quicklink/journal/nopass_pdf/ajrs/003060777j.pdf
(はじめに のところの最初と中頃あたり)

回答2件

  • 記載の学会誌にも最初に断り書きがありますが、ECMOにはcardiac ECMOとrespiratory ECMOがございます。また、ECMOも人工心肺装置の1つです。

    respiratory ECMOであれば肺の補助のみなので生命維持のために使用し、管理日数も長くなります。

    一方、cardiac ECMOのうち、完全に人工”心”肺に依存する場合(貴殿が開心術にて見たのはこちらです)は心停止させ、完全に循環を人工的に行うので、至適使用時間は6時間以内が望ましいです。

    つまり、手術等完全に体外循環を行うのであれば短時間使用で心臓に近い位置から脱血・送血し、respiratory ECMOのような補助的に使用する場合は長期も可能でテキスト記載通り大腿静脈や内頸静脈から脱血し大腿動静脈へと送血します。

    なお、いずれにせよ血栓リスクもあるため、短い使用期間が望ましいことは言うまでもありません。そのため、至適時間としては短いほど理想的です。

    どちらも同じECMOという呼び名なのですが、使い方によって少し様式が異なり、混同を招く恐れがあるため次年度以降の修正案とさせていただきます。

    ご意見、誠にありがとうございました。

    • ご返信ありがとうございます。学会誌の最初の断り書きを見落としていました。大変勉強になりました。ありがとうございました。

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