解決済 - 06.呼吸器

慢性副鼻腔炎+鼻ポリープを合併する疾患

2019年症候論特講のshadow modeの問題20についてです。

問題20(87E-04shadow)
55 歳の男性。呼吸困難とチアノーゼとを訴えて緊急入院した。20 年前から慢性副鼻腔炎があり、3 年前に鼻ポリープ(以下略)
最後に生じた病態の原因となるのはどれか。
a アトピー型気管支喘息
b 肺気腫
c アスピリン喘息
d アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
e びまん性汎細気管支炎

講義中では慢性副鼻腔炎と鼻ポリープからcのアスピリン喘息が正答となっていましたが、その2つはeのDPBにも当てはまります。元の問題ではより特異度の高いエピソードが載っていたのかなと推察しますが、上記の情報のみでeを切るにはどう考えれば良いでしょうか。緊急入院するほどの呼吸困難やチアノーゼといった激烈な症状はDPBでは出にくいのか、あるいは疫学的にアスピリン喘息の方が多いのか、など、わかる方がいらっしゃれば教えていただきたいです。(shadow modeの問題にここまで拘る必要はないのかもしれませんが…)

回答4件

  • 私も同じ質問を抱えています。
    質問を重ねる形で恐縮ですが、shadow modeの状態でeを切る根拠を教えて頂けたら幸いです。

    なお、元の問題ではインドメサシンが処方されていることから、正答はアスピリン喘息に到るようです。
    (87E-04)
    55歳の男性。呼吸困難とチアノーゼとを訴えて緊急入院した。20年前から慢性副鼻腔炎があり、3年前に鼻ポリープの手術を受けた。これまでにも月に2~3回呼吸困難が発作的に起こり、気管支拡張薬の吸入を行っていた。2日前から発熱、咳、痰が生じたので、本日近医を受診し、インドメサシン坐薬を処方された。帰宅後38℃の発熱が出現した。解熱のため坐薬を使用したところ、呼吸困難とともに急激にチアノーゼが出現した。
    最後に生じた病態の原因となるのはどれか。
    a アトピー型気管支喘息 b 肺気腫 c アスピリン喘息 d アレルギー性気管支肺アスペルギルス症 e びまん性汎細気管支炎

  • DPBは診断基準に持続性の咳・痰および労作時息切れがある通り慢性炎症性疾患ですので、初発の急激な呼吸困難・チアノーゼでは疑いにくいように感じます。ただshadow modeの状態では厳密な意味での否定はできません。

    また、DPBの1980年代の有病率は10万対13.8と報告されており、近年は患者数は減少しているそうです。一方、アスピリン喘息は成人喘息の10%を占め、成人の喘息の有症率は10.1%、有病率は4.2%と報告されております。症状と患者数を合わせて考えると、より考えるべきはアスピリン喘息かと思います。

    • 経過や症状、疫学などを考慮するとアスピリン喘息の方が疑わしいのですね、非常にためになりました。ご返信ありがとうございました!

  • いつもありがとうございます。
    DPBは急性での発症は考えづらく、また疫学的な観点からも考えにくいのですね。大変勉強になりました。ありがとうございます。

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