117F16

肝細胞癌に対し肝動脈化学塞栓療法が行われるのはどれか。
ただし、いずれの場合も腫瘍の最大径は4cm、腫瘍の個数は4個とする。
肝予備能Child A、肝外転移なし、門脈本幹閉塞なし
肝予備能Child A、肝外転移あり、門脈本幹閉塞なし
肝予備能Child B、肝外転移なし、門脈本幹閉塞あり
肝予備能Child B、肝外転移あり、門脈本幹閉塞なし
肝予備能Child C、肝外転移なし、門脈本幹閉塞なし

解答: a

117F16の解説

【プロセス】
肝細胞癌の治療アルゴリズムに従い、回答する。肝動脈化学塞栓療法〈TACE〉が適応となるのはChild-Pugh分類AまたはBで、肝外転移がない場合である(腫瘍径の議論はここでは割愛)。また、門脈本幹閉塞時や転移性肝癌にはTACEは適応外となる。

【選択肢考察】
a 正しい。上記の基準を満たす。
b 肝外転移があるため、不可。
c 門脈本幹閉塞時には不可。厳密には「脈管侵襲陽性肝細胞癌(特に頻度の高い門脈腫瘍栓症例)に対し、肝切除、全身薬物療法が適応とならない場合には肝動注化学療法、塞栓療法を考慮する」という位置づけになっており、絶対的に不可能なわけではないが、本問では他に明らかな正解肢があるため、そちらを選択する。
d 肝外転移があるため、不可。
e 肝予備能Child Cであり、不可。

正答率:94%

テーマ:肝細胞癌に対し肝動脈化学塞栓療法が行われる状況

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