117C58

29歳の男性。職場健診で胸部エックス線写真の異常陰影を指摘され、精査目的に来院した。3か月前に海外から来日し、近隣の工場で勤務している。来日前は大きな病気にかかったことはないが、最近、咳き込むことがあるという。職場から提供されたアパートで同郷の3人と共同生活をしている。血液検査で結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉が陽性であった。
この患者の結核菌感染の診断確定に必要なのはどれか。2つ選べ
胸部単純CT
胸部単純MRI
ツベルクリン反応
喀痰結核菌培養検査
喀痰結核菌PCR検査

解答: d,e

117C58の解説

【プロセス】
①職場健診で胸部エックス線写真の異常陰影
②3か月前に海外から来日
③最近、咳き込む
④結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉が陽性
☞④より肺結核を考えよう。①〜③も矛盾しない。

【選択肢考察】
a 空洞病変など詳細な観察には適するが、診断 "確定" には至らない。
b 空洞病変など詳細な観察には適するが、診断 "確定" には至らない。
c BCG接種済の者であれば陽性となるため、確定診断とはならない。
d 正しい。結果判明まで時間がかかるのが難点ではあるが、喀痰結核菌培養が陽性であれば確定診断となる。
e 正しい。喀痰結核菌PCR検査が確定診断に有用であることは言わずもがな、正答率ほぼ100%であった。

正答率:92%

テーマ:結核菌感染の確定診断に必要な検査

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