117C3

交絡因子について正しいのはどれか。
偶然誤差の一種である。
曝露因子と関連している。
コホート研究では発生しない。
統計的に有意でなければ無視できる。
データを収集した後には新しい交絡は発生しない。

解答: b

117C3の解説

【プロセス】
具体例で考えよう。飲酒(①)する者は喫煙(②)することが多い。喫煙者は肺癌(③)のリスクが高い。そのため、①は③のリスクが高いように見えてしまう。この例における②が交絡因子である。

【選択肢考察】
a 大量喫煙者ほど肺癌になりやすく、特定の傾向を持つ誤差である。ゆえに偶然誤差ではなく、系統誤差の一種である。
b 正しい。今回の具体例における曝露因子は①である。もちろん①と②は関連している。
c コホート研究でも飲酒者を追跡する際には、対象者の喫煙の有無によって、肺癌罹患率が変化する。
d 統計的に有意でないと言えるほど影響が少なければ、研究結果に与える影響も小さいと言えよう。とはいえ、さすがに「無視できる」は言い過ぎ。論文等を執筆する際には、想定できる交絡因子は記載するなど考慮が必要。
e 今回の①〜③はあまりに有名な例である。が、その他にも交絡バイアスが発生する状況は多くあり、もしかしたら未知のものも存在するかもしれない。ゆえに、データを収集した後に新しい交絡が発見されることもある。

正答率:83%

テーマ:交絡因子について

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