114F70

その後の経過:病理組織結果から治癒切除と診断し、上部消化管内視鏡検査で切除治療後の潰瘍の治癒を確認した。その後、Helicobacter pyloriに対する除菌治療を行うことにした。医師と患者の会話を以下に示す。

医師:「①ピロリ菌の除菌治療のためにNSAIDと3種類の抗菌薬を処方します。②1日3回朝昼晩で、1か月間服用していただきます。今までにお薬のアレルギーはありませんか」

患者:「ありません」

医師:「副作用として下痢や皮疹がみられることがありますが、③副作用が出ても我慢して内服を続けてください

患者:「わかりました」

医師:「④除菌が成功すると胃癌は発生しなくなりますが、⑤1〜2年に1度は胃の内視鏡検査を受けることをお勧めします

患者:「わかりました」

医師:「除菌ができたかどうかは2か月後に検査をします」

下線部のうち適切なのはどれか。

解答: e

114F70の解説

a 抗菌薬2種類(アモキシシリンとクラリスロマイシン)とPPIを用いる。
b 1日2回、1週間服用する。
c 副作用が出たら速やかに内服を中止し、受診するよう指導する。約1%(つまりおよそ100人)の受験生が選んでしまっているが、副作用を我慢させるというのは危険な行為であり、禁忌判定された可能性が高い。★禁忌★
d 除菌が成功しても、胃癌の発生確率が0%になるわけではない。
e 正しい。除菌が成功しても、胃癌が発生する確率は残るため、定期的な内視鏡検査が望ましい。

正答率:92%

テーマ:【長文2/3】ピロリ菌除菌治療について

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