114C35

3歳の女児。右肘を動かさないことを心配した祖父に連れられて来院した。自宅で遊んでいた際、8歳の兄から右手を引っ張られた直後から右肘を動かさなくなった。右肘関節の橈骨頭周囲に圧痛を認める。同部に腫脹、熱感および発赤はない。肩関節と手関節とに異常を認めない。右肘関節エックス線写真で骨折を認めない。

適切な治療はどれか。

NSAID
徒手整復
シーネ固定
肘関節包切開
肘関節可動域訓練

解答: b

114C35の解説

右手を引っ張られた直後から右肘を動かさなくなった3歳女児。発症機転と、橈骨頭周囲に圧痛をみとめることとを合わせ、肘内障と考える。
a 肘内障に対して薬物投与は行わない。
b 正しい。徒手整復で解決することが多い。
c シーネ固定を行うのは骨折や脱臼である。
d 関節炎により関節水腫がみられた場合に考慮される。肘内障に対しては不用意な侵襲に過ぎない。★禁忌★
e リハビリテーションなどで行われる。急性期に行うものではない。

正答率:99%

テーマ:肘内障の治療

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