112F40

完全房室ブロックを合併しやすいのはどれか。2つ選べ。

WPW症候群
肥大型心筋症
大動脈弁狭窄症
急性心筋梗塞(下壁)
心サルコイドーシス

解答: d,e

112F40の解説

a WPW症候群では発作性上室性頻拍〈PSVT〉や心房細動(偽性心室頻拍)をみることがある。
b Holter心電図では肥大型心筋症〈HCM〉の50~85%に心室期外収縮を、20~28%に非持続性心室頻拍を生じるといわれている。また、30~50%に上室性頻脈を合併する。加齢により完全房室ブロックを呈する可能性が上がるため、HCM患者でも完全房室ブロックを合併することはあるが、合併しやすい、ということはない。少なくとも出題者の意図ではなかろう。
c 大動脈弁狭窄症が重症化すると心室性不整脈から突然死を来す可能性がある。
d 正しい。右冠動脈は房室結節を栄養しているため、閉塞により完全房室ブロックを合併しやすい。
e 正しい。心筋障害により完全房室ブロックを合併する。加えて心室性不整脈により突然死をきたす可能性もあるため、心サルコイドーシスの診断がついたらステロイドによる治療を行う。

正答率:94%

テーマ:完全房室ブロックを合併しやすい疾患

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