110I13

入院中の患者に対して副腎皮質ステロイド療法(プレドニゾロン25mg/日を4〜6週間使用)を行うことになった。
ステロイド糖尿病の発症を効率的に発見するため繰り返し行うべき検査はどれか。
HbA1c
早朝空腹時血糖
早朝空腹時尿糖
昼食後2時間血糖
75g経口ブドウ糖負荷試験

解答: d

110I13の解説

副腎皮質ステロイドは糖尿病患者の病態を悪化させるが、どのように悪化させるのか、まで理解していないと解けない問題(もしくは該当の入院患者を実際に病院実習等で担当したことがあれば即解答できるが、全医学部生が運良くそうした患者を担当できるとは限らないのが現状であろう)。
a HbA1cは直近2〜3か月間の血糖コントロールの指標であるため頻回に測定しても変化に乏しい。
b 血糖値は食後に上昇しやすいため、dの方がより有効である。
c 測定タイミングがbと同じであるため、本選択肢も不適切。また、そもそも尿糖は糖尿病の診断基準にはない。
d 正しい。副腎皮質ステロイドはインスリン作用に拮抗する働きを持つ。ゆえに、インスリンがどのような状況下で分泌されるのか、を考えれば自然と本選択肢を選択することができるだろう。
e 本検査も「繰り返し行う」性質のものではない。

正答率:17%

テーマ:ステロイド糖尿病を効率的に発見するため繰り返し行うべき検査

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