110E51

38歳の男性。人間ドックで血糖値と肝機能検査値の異常を指摘されたため来院した。自覚症状はない。職業はデスクワーク中心の会社員で通勤は自家用車を使用している。2年前の健康診断から高血糖を指摘されていたがそのままにしていた。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。飮酒歴と喫煙歴はない。身長170cm、体重82kg。脈拍72/分、整。血圧168/94mmHg。尿所見:蛋白(―)、糖(―)。血液生化学所見:AST 42U/L、ALT 68U/L、クレアチニン0.6mg/dL、血糖138mg/dL、HbA1c 6.9%(基準4.6〜6.2)、総コレステロール250mg/dL、トリグリセリド140mg/dL、HDL-コレステロール40mg/dL。
この患者に対する食事療法の方針で適切なのはどれか。
塩分の摂取量は10g/日未満とする。
総エネルギー量は2,200kcal/日とする。
食物繊維の摂取量は20g/日以上とする。
コレステロールの摂取は3g/日未満とする。
蛋白質の割合は総エネルギー量の50%とする。

解答: c

110E51の解説

血糖値、肝機能検査値の異常をみる肥満男性への食事療法。
a 高血圧があるため、塩分は6g/日未満とする。
b デスクワーク中心であるため、22×1.7×1.7×25=1,589kcal/日程度とする。
c 正しい。肥満等によらず、一般に食物繊維は20g/日以上の摂取が推奨される。
d 高コレステロール血症があるため、コレステロールは200mg/日未満とする。
e 総蛋白の割合は総エネルギー量の20%とする。

正答率:61%

テーマ:人間ドックで異常を指摘された患者の食事療法方針

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