肺動脈を縛ってしまう術式であるため、肺血流が増加して困ってしまう疾患を選択すればよい。類題としてBlalock-Taussig術が適応となる疾患を問うパターンも101F25で出題されている。この場合は逆に肺血流が低下している疾患を選ぶこととなる。 a Fallot四徴症では肺動脈狭窄をみるため、逆効果。むしろBlalock-Taussig術により肺血流を増やす。 b 動脈管開存症はインドメタシンによる閉鎖や結紮・コイル塞栓が有効。 c 心房中隔欠損症も微妙に肺血流は増加するが、欠損孔のパッチ閉鎖の方が好成績を収めている。 d 正しい。完全大血管転移症〈TGA〉では本来大循環に注ぐはずの血流が肺へ向かうため、肺血流が増加している。 e 正しい。心内膜床欠損症〈ECD〉〈房室中隔欠損〉では心房中隔欠損症〈ASD〉と心室中隔欠損症〈VSD〉をともに合併するため、肺血流が増加している。