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108G25
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尿中Naの排泄低下を伴う低ナトリウム血症をきたすのはどれか。
a
SIADH
b
肝硬変
c
Addison病
d
尿細管障害
e
ループ利尿薬の内服
解答: b
108G25の解説
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まず大前提として、抗利尿ホルモン〈ADH〉の分泌が体内で亢進すると、尿細管からの水分吸収が増え、(むろん尿細管からNaの再吸収も同時に増えるのだが、それ以上に水の再吸収のほうが多く、)血液は希釈され、低ナトリウム血症を呈することは知っておくべきだ。(もちろん全てではないが)
全身性の浮腫を呈する疾患では、循環血液量の低下により、ADH分泌が亢進し、低ナトリウム血症をみることが多い
。
a SIADHはADHの過剰分泌をみる疾患である。ゆえに低ナトリウム血症を呈する。ここまでは肝硬変と同じなのだが、ADHの分泌が過剰すぎ、今度は体液が増加傾向(あくまで説明のためのベクトルの方向性である;実際はSIADHにて浮腫や腹水、血圧上昇はみない)になってしまうのがSIADHという病態の変わっているところだ。ゆえに腎血流増加からの、レニン分泌が抑制され、Aldも抑制される。これにより、尿中ナトリウム排泄は増加する。
b 正しい。肝でのアルブミン合成低下により、血漿膠質浸透圧が低下し、間質への水分移行がみられる(全身性浮腫をみるパターン)。ゆえに低ナトリウム血症を呈する。冒頭で示した通り、尿細管での水分吸収が亢進するのとセットでNaも再吸収がupするため、尿中ナトリウム排泄低下を伴う。
c アルドステロンが低下することで、尿細管でのナトリウム再吸収がしにくくなる。よって血中ナトリウム濃度は低下し、尿中ナトリウム排泄量は増加する。
d 尿細管障害により、尿細管でのナトリウム再吸収が阻害されてしまう。したがって、低ナトリウム血症と尿中ナトリウム排泄量増加を示す。
e ループ利尿薬は尿細管でのナトリウム再吸収を阻害することで、一緒に水分も排泄し、利尿を図る薬剤である。したがって、低ナトリウム血症と尿中ナトリウム排泄量増加を示す。
正答率:62%
テーマ:尿中ナトリウムの排泄低下を伴う低ナトリウム血症をきたす疾患
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