89歳の女性。1年前からParkinson病のため療養病床に入院中である。71歳でParkinson病を発症し、86歳でHoehn&Yahrの臨床重症度分類5度となり、ベッド上の生活となった。87歳で家族とのコミュニケーションも困難になった。3か月前から食事量が減り誤嚥性肺炎を2回起こしている。意思表示は困難であるが、家族の声かけにわずかに表情が緩むこともある。家族は献身的な介護を続けており、1日でも長く生きてほしいと願っている。家族と今後の方針を話し合うことになった。胃瘻を含む経管栄養や中心静脈栄養など人工的栄養補給の選択肢を説明した。
家族が方針を決めるのを支援する際に、医師が伝える内容として適切なのはどれか。
「一旦方針を決定すると変更できません」
「これまでの本人の価値観を十分尊重してください」
「人工的栄養補給を行わないと安楽死とみなされます」
「最終的な方針決定には病院の倫理委員会の許可が必要です」
「いずれ死亡するので無駄な人工的栄養補給は行うべきではありません」