108E62

輸液開始20分後、バイタルサインは脈拍112/分、血圧110/60mmHgとなった。頭部CTでは頭蓋内に異常はなく、腹腔内出血および右脛骨と腓骨の開放骨折に対して治療が必要と判断した。しかし、自施設の外科医と整形外科医に連絡したところ、整形外科医からは「30分以内に対応可能」という返事が得られたが、外科医からは「現在、別の緊急手術を行っているため3時間は対応が難しい」との返事があった。
この時点での対応で適切でないのはどれか。
輸血を準備する。
動脈塞栓術が可能か検討する。
観血的整復固定術を先行させる。
動脈血圧のモニタリングを開始する。
近くの救命救急センターへの転送を検討する。

解答: c

108E62の解説

a 外科医と整形外科医の到着前に血液型の確認と輸血の準備を行っておくべき。
b・e どんな事項であれ、「検討する」だけであれば行って問題ない。
c 誤り。いくら整形外科医の方が先に到着するからといって、それにより手術の順番が決まる、というわけではない。腹腔内出血が重症な場合、整復固定術中に失血死してしまうかもしれないためである。
d 現時点では110/60mmHgと血圧が回復しているも、手術まで待機時間が発生しそうな今、急激な血圧変動に備えて動脈血圧モニタリングを行うべきである。

正答率:85%

テーマ:【長文3/3】外科医の対応が困難な場合に行うべき対応

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