108E47

47歳の女性。右耳漏を主訴に来院した。5年前から右耳の難聴を自覚しており、3か月前から時々耳漏が出るようになった。耳痛はない。右鼓膜の写真を別に示す。
検査所見として最も考えられるのはどれか。
垂直性眼振
右あぶみ骨筋反射陽性
右ティンパノグラムC型
温度眼振検査で右半規管麻痺
純音聴力検査で右耳に気導骨導差あり

解答: e

108E47の解説

右鼓膜に大穿孔がみられており、5年前からのエピソードと合わせ、慢性中耳炎の診断となる。
a 垂直性眼振は中枢病変(すなわち脳内の異常)にてみられる。
b あぶみ骨筋は鼓膜張筋と共同して音に対する鼓膜の振動を調節している(あぶみ骨筋反射)。穿孔の存在下ではこの反射が陰性となる。
c 穿孔の存在下では鼓膜が振動しないため、フラットとなる。
d 半規管は内耳に位置する。本疾患は中耳炎であり、半規管麻痺は出現しない。
e 正しい。鼓膜穿孔により、伝音難聴をみる。そのため気導が低下し、ABgapを生じる。

正答率:85%

テーマ:慢性中耳炎の検査所見

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