108C24

55歳の男性。視力障害を主訴に来院した。3か月前から左眼の視力低下を自覚していたが、昨日突然見えなくなった。最近5年は健康診断を受けていない。受診時の矯正視力は右1.0、左手動弁。左眼は硝子体出血のため眼底が観察できなかった。右眼の眼底写真(A)と蛍光眼底造影写真(B)を別に示す。左眼には硝子体手術による治療を予定した。
右眼への対応で適切なのはどれか。
経過観察
硝子体手術
網膜光凝固
光線力学的療法
副腎皮質ステロイド内服

解答: c

108C24の解説

55歳の男性であるが、最近5年は健康診断を受けておらず、背景は不明。手がかりとなるのは右眼の眼底写真のみ。画像Aでは網膜出血、硬性白斑、軟性白斑がみられており、一方の画像Bでは毛細血管瘤と無血管野を同定可能。糖尿病性網膜症(増殖前)と診断したい。
a 経過観察では病状の進行を食い止めることができない。
b 硝子体手術は硝子体出血のみられる左眼に適応。
c 正しい。網膜光凝固により新生血管の増生を抑止する。
d 加齢黄斑変性に有効。
e ブドウ膜炎に有効。

正答率:82%

テーマ:糖尿病性網膜症への対応

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