76歳の女性。一過性の右不全片麻痺と構音障害を主訴に来院した。15年前から高血圧症で通院中である。2年前の心電図検査では異常がなかった。数日前から動悸を自覚していたが、症状が軽かったため様子をみていた。今朝、朝食中に右上下肢の脱力感と構音障害とが出現した。症状は30分程度で消失したが、心配した家族に付き添われて受診した。来院時、意識は清明。脈拍92/分、不整。血圧124/74mmHg。眼瞼結膜に貧血を認めない。頸部血管雑音を認めない。過剰心音と心雑音とを認めない。呼吸音に異常を認めない。神経学的診察で異常を認めない。頭部CTでは明らかな異常を認めない。来院時に記録した12誘導心電図を別に示す。
この患者に対する説明として適切なのはどれか。
「高血圧の薬を変更します」
「今日の心電図は2年前と変わりはないようです」
「いつもの薬をしっかり内服していれば大丈夫です」
「高齢者ではよくあることですので様子をみてください」
「血液を固まりにくくする薬で治療する必要があります」