108A43

64歳の男性。定期的な経過観察のため来院した。自覚症状はないが、1年前の健康診断でGIST〈gastrointestinal stromal tumor〉を疑われ、経過観察のため受診した。上部消化管内視鏡像(A)と腹部造影CT(B)とを別に示す。1年前と比較して約1.5倍の直径であった。腹部造影CTでは胃病変を認めるが、胃以外に異常はない。
治療として適切なのはどれか。
抗癌化学療法
放射線療法
胃局所切除術
噴門側胃切除術
胃全摘術

解答: c

108A43の解説

GISTが疑われていた旨はすでに示してある。内視鏡にてbridging foldとdelleがみられており、CTにて胃内に腫瘤影がみられている(転移はなさそうだ)。GISTに矛盾しない所見。
a GISTにはイマチニブが有効であるが、これは再発の場合や難治・切除不能の場合に使用される。
b 放射線療法はGISTに無効。
c 正しい。転移はみられず、局所切除でよい。
d・e cに示したように、ここまで切除する必要はない。

正答率:88%

テーマ:GISTの治療

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