104I45

54歳の男性。胸やけを主訴に来院した。半年前から週に2回ほど胸やけを自覚するようになった。最近、食後に心窩部痛やもたれ感が出現し、胸やけが増強した。意識は清明。身長168cm、体重78kg。体温36.4℃。脈拍72/分、整。血圧122/68 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。血液所見:赤血球488万、Hb 13.5 g/dL、Ht 40%、白血球7,400、血小板28万。血液生化学所見:血糖138 mg/dL、クレアチニン0.8 mg/dL、総コレステロール248 mg/dL、トリグリセリド125 mg/dL、総ビリルビン1.0 mg/dL、AST 28 U/L、ALT 62 U/L。上部消化管内視鏡写真を別に示す。
治療薬はどれか。
抗真菌薬
アスピリン
抗癌化学療法薬
副腎皮質ステロイド
プロトンポンプ阻害薬

解答: e

104I45の解説

内視鏡写真から逆流性食道炎〈GERD〉と診断する。粘膜障害は互いに連続はしていないが、長径が5mmを超えており、ロサンゼルス分類 GradeBと診断される。
a 抗真菌薬は無効。
b・d アスピリンやステロイドは逆流性食道炎の治療とはならない。
c 腫瘍性病変ではない。
e 正しい。胃酸逆流による食道粘膜障害に対してはプロトンポンプ阻害薬〈PPI〉が適当である。

正答率:98%

テーマ:胃食道逆流症〈GERD〉(逆流性食道炎)の治療薬

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