104I40

61歳の男性。意識障害のため搬入された。買い物中に右手に力が入らなくなり、言葉も出なくなった。そのまま倒れて意識を失ったため、店員が救急車を要請した。意識はもうろうとし、時に開眼し左手足を自発的に動かす。右上下肢は全く動かさず、言葉は出ない。脈拍72/分、不整。血圧170/90 mmHg。血液検査で異常を認めない。発症から2時間後の頭部MRIの拡散強調像(A)とMRA(B)とを別に示す。
診断はどれか。
脳塞栓症
ラクナ梗塞
もやもや病
脳動脈瘤破裂
高血圧性脳出血

解答: a

104I40の解説

脈拍が不整であり、心房細動〈AF〉があると考えられる。Aでは左島部の高信号域を、Bでは左中大脳動脈の信号欠損をみる。心原性脳塞栓症の診断。
a 正しい。上記の通り。
b ラクナ梗塞は穿通枝の閉塞であり、中枢の太い動脈は障害されない。
c もやもや病ではもやもや血管が描出される。
d 脳動脈瘤は画像から指摘できない。
e 脳出血も画像から指摘できない。

正答率:78%

テーマ:脳塞栓症の診断

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