104I19

停留精巣で正しいのはどれか。2つ選べ
悪性化の傾向がある。
低出生体重児に多い。
緊急手術の適応がある。
造精機能は温存される。
片側例は経過観察する。

解答: a,b

104I19の解説

a 正しい。通常の精巣よりも悪性化しやすい(精巣腫瘍を起こしやすい)といわれており、停留精巣の位置が頭側であるほどその確率は上がるともいわれている。手術で下降させても悪性化の可能性は低下しないとされている。
b 正しい。未熟児や低出生体重児では頻度が高いと言われている。
c 生後3〜6か月までは自然下降が期待できるため即座に手術となるわけではない。しかしその後は下降が期待できないため、深部体温にさらされて不妊の原因となる前に手術を検討する必要がある。
d 通常精巣は陰嚢内に位置し外気に近い部位で体温より低めに保たれているが、停留精巣では体幹内に精巣が存在するため深部体温にされされることになる。すると、(通常より)高温の環境下で造精機能は失われてしまう。
e 片側では精子数が減るという報告があるがそれが妊娠率の低下に直接繋がっているかは明らかでない。しかし、片側でも妊娠率が低下しないとは言い切れず、治療を行えば生殖器の外観を整えることができるため患児の精神面を考えても治療が必要といえる。

正答率:79%

テーマ:停留精巣について

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