104E43

出生直後の新生児。胆汁性嘔吐があり診察を依頼された。啼泣が弱く、筋緊張の低下を認める。上腹部に軽度の膨隆を認める。顔貌の写真(A)と胸腹部立位エックス線写真(B)とを別に示す。
まず行うのはどれか。
高圧浣腸
気管挿管
胃内視鏡検査
上部消化管造影
経鼻胃管の挿入

解答: e

104E43の解説

胆汁性嘔吐のある出生直後の新生児である。Aでは鞍鼻など特徴的な顔貌をみとめ、Bでは腸管内にdouble bubble sign をみとめるため、Down症候群に合併した十二指腸閉鎖を考える。
a 高圧浣腸は腸重積に行う治療であり、臨床経過が異なる。
b 啼泣はあるも呼吸困難はなく、まず行うものではない。
c すでに診断はついており、胃内視鏡検査による送気はイレウスを悪化させる可能性がある。
d 上部消化管造影で得られる所見はなく、まず行う検査ではない。
e 正しい。イレウスに対し、経鼻胃管の挿入にて減圧を行う。

正答率:70%

テーマ:先天性十二指腸閉鎖症の初期治療

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