104D25

34歳の女性。3週前から持続する発熱と易疲労感とを主訴に来院した。体温37.6℃。脈拍92/分、整。血圧136/72 mmHg。心尖部で3/6度の収縮期雑音を聴取する。赤沈62 mm/1時間。血液所見:赤血球382万、Hb 11.0 g/dL、Ht 31%、白血球9,800、血小板10万。CRP 11.8 mg/dL。来院時の心エコー図(A、B)を別に示す。
合併する病態として考えにくいのはどれか。
脳梗塞
脳出血
肺うっ血
貧血の進行
低γ-グロブリン血症

解答: e

104D25の解説

3週間前から持続する発熱と易疲労感を主訴とする34歳女性。心尖部で3/6度の収縮期雑音を聴取することから僧帽弁に疣贅が付着した感染性心内膜炎〈IE〉を鑑別に挙げる。心エコー図(A)では、僧帽弁に疣贅を認めており、(B)では僧帽弁での逆流ジェットを認める。IEの診断である。
a 疣贅が経動脈的に脳動脈へ飛ぶことで脳梗塞をきたす。
b 脳動脈における感染性動脈瘤により脳出血を来しうる。
c IEに伴い左心不全を起こした場合、肺うっ血を認める。
d 慢性炎症に伴う貧血が進行する。
e 誤り。炎症によって高γ-グロブリン血症となる。

正答率:64%

テーマ:感染性心内膜炎〈IE〉の合併症

フォーラムへ投稿

関連トピック