104A49

25歳の男性。歩行障害を主訴に来院した。昨夜、夕食後2時間卓球をして就寝した。今朝から四肢がだるく、力が入らないことに気付いた。その後、次第に筋力低下と倦怠感とが強くなり、歩行不能となった。10か月前にも会社のスポーツ大会があった日の深夜に同様の症状があったが、翌日の午前中には回復していた。意識は清明。脈拍104/分、整。腱反射は消失している。感覚障害はない。食事はきちんととっているが、体重は1年で6kg減少している。血液生化学所見:総コレステロール120 mg/dL、AST 25U/L、ALT 16U/L、CK 76U/L(基準30~140)、Na 145mEq/L、K 2.1mEq/L、Cl 105mEq/L。
最も考えられるのはどれか。
多発性筋炎
重症筋無力症
周期性四肢麻痺
Guillain-Barré症候群
ミトコンドリア脳筋症

解答: c

104A49の解説

「若年男性の運動後の脱力」からすぐに血中カリウムの値に目を移せるか、が勝負の分かれ目。周期性四肢麻痺である。
a 多発性筋炎であればCKが高値となる。
b 重症筋無力症であれば夕方に増悪する。
c 正しい。上記の通り。
d Guillain-Barré症候群であれば前駆する感染がある。また、反復しない。
e ミトコンドリア脳筋症であればCKが高値となる。また遺伝情報についても詳細がほしいところだ。

正答率:84%

テーマ:周期性四肢麻痺の診断

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