103E48

6歳の男児。転倒しやすいことを主訴に来院した。独歩は1歳3か月。階段昇降と片足立ちとは可能だが、長距離は歩けない。両側下腿の肥大を認める。腱反射は軽度減弱。血液生化学所見:AST 182 U/L、ALT 134 U/L、LD 1,033 U/L(基準260~530)、CK 7,855 U/L(基準40~200)。
指導で適切でないのはどれか。
(編注:出題時「正しいものを3つ」選ばせる形式であったが、正答と考えられるものが4つあり、採点除外問題となった。ゆえに、本過去問DBでは「誤っているものを1つ」選ばせる問題に変更した)
運動制限
呼吸訓練
栄養指導
ヘルメットの着用
肢体不自由特別支援学校(養護学校)入学

解答: a

103E48の解説

転倒しやすい6歳男児。両側下腿の肥大を認めており、Duchenne型筋ジストロフィーが考えやすい。腱反射の減弱やCK高値も説明がつく。
a 誤り。運動制限をしてしまうと、より筋委縮が進行しやすくなってしまう。
b 呼吸筋が萎縮し、呼吸不全に陥ることが死因となりうる。呼吸訓練は重要だ。
c △。栄養不良により筋委縮が進行しやすくなる。栄養指導を行いたい。
d △。転倒しやすい、という主訴からは転倒時に頭部を保護すべくヘルメットを着用させる、という手段も考えうる。
e △。普通学校での学習、生活が困難な可能性もあり、肢体不自由特別支援学校(養護学校)入学もオプションと考えられる。
※aが誤り、bが正しい内容であることは揺るぎないが、c〜eはどれも微妙な選択肢である。採点除外扱いとなり、正答は厚労省から発表されていない。このことを受けて、当過去問DB上では「誤っているものを1つ」選ぶ形式と変更した。

正答率:55%

テーマ:Duchenne型筋ジストロフィー患者への指導

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