103A59

2か月の乳児。顔色不良を主訴に来院した。呼吸数36/分、脈拍132/分、整。血圧80/50 mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉85 %。心雑音はないが、II音は単一である。胸部エックス線写真で心胸郭比0.5、肺血管陰影は減弱している。心電図(A)と心エコー図(B)とを別に示す。
考えられるのはどれか。
心内膜床欠損症〈房室中隔欠損〉
Fallot四徴症
三尖弁閉鎖症
Ebstein奇形
完全大血管転位症
総肺静脈還流異常症
左心低形成症

解答: c

103A59の解説

顔面不良のある2か月の乳児である。心雑音はないが、II音は単一であることからIIpの低下が考えられる。AではI成分が陽性、aVFが陰性であり左軸偏位であり、心拍数も正常で不整脈の合併もないことがわかる。Bでは僧房弁が開いていることから拡張期とわかるが、三尖弁は閉鎖しており輝度も高いため、三尖弁閉鎖症の診断となる。
a 肺血管陰影は減弱していることから肺血流は低下しており、心内膜床欠損症〈房室中隔欠損〉は考えにくい。
b・d~g 臨床像も画像所見も異なる。
c 正しい。上記の通り。

正答率:56%

テーマ:三尖弁閉鎖症〈TA〉の診断

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