103A27

70歳の男性。2週前から続く発熱を主訴に来院した。糖尿病で通院中である。体温38.2 ℃。呼吸数24/分。脈拍96/分、整。呼吸音に異常を認めない。赤沈45 mm/1時間。血液所見:赤血球510万、Hb 14.5 g/dL、白血球12,000(桿状核好中球8 %、分葉核好中球72 %、好酸球2 %、好塩基球1 %、単球2 %、リンパ球15 %)。CRP 9.7 mg/dL。胸部エックス線写真(A)と胸部単純CT(B)とを別に示す。
確定診断の検査法で適切なのはどれか。2つ選べ
胸膜生検
呼吸機能検査
喀痰塗抹検査
肺シンチグラフィ
気管支鏡下肺生検

解答: c,e

103A27の解説

易感染性の背景を持った高齢男性の2週前から続く発熱。画像ではA, Bともに粒状の陰影が両肺にわたり広範にみられる。粟粒結核を考えよう。
a 胸膜ではなく、肺内の病変である。
b 状態が悪く、呼吸機能検査の施行は困難。また、閉塞性や拘束性障害といった得られる検査結果も有意義ではない。
c 正しい。喀痰塗抹検査にて陽性であることを示す。
d 肺シンチグラフィは肺血栓塞栓症に有効。
e 正しい。気管支鏡下肺生検は確定診断に有用である。結核感染では乾酪壊死と多核巨細胞が示される。

正答率:79%

テーマ:粟粒結核への確定診断

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