102D42

67歳の女性。就眠中に突然の腰痛が出現し、起き上がれなくなり搬入された。5年前から高血圧を指摘され、近医で内服薬を処方されていた。意識はやや混濁し、表情に乏しく、反応が鈍い。身長152cm、体重56kg。体温36.6℃。脈拍112/分、整。血圧88/64mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆し腸音は減弱している。圧痛を認めるが反跳痛はない。四肢に冷感がある。
静脈路確保後に行う検査はどれか。
腹部CT
頭部単純CT
腰椎単純MRI
静脈性尿路造影
上部消化管内視鏡検査

解答: a

102D42の解説

就眠中に突然の腰痛を主訴とする67歳女性。ショックバイタルであり、腹部に圧痛を認めることから、腹部大動脈瘤破裂が疑われる。
a 正しい。すぐに腹部CTを撮影し診断をつける。
b 意識混濁はショックバイタルにより脳血流が保たれていないことが原因であり、脳血管障害が主原因ではない。
c 本症例はショックバイタルである。MRIは撮像に時間がかかるため不適切。
d 尿管結石を考える場合に施行する検査である。本症例はショックバイタルであり、致死的になり得る疾患の診断を優先する。
e 上部消化管出血を疑う際に行う検査である。心窩部痛の訴えで疑うが、腰痛をきたすことは考えにくい。

正答率:87%

テーマ:腹部大動脈瘤破裂の検査

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