102D40

3か月の乳児。へその膨らみを心配する母親に連れられて来院した。生後間もなくからへその膨らみがあったが、出産した病院からは様子を見るように指示されて退院した。指示を守って育児をしていたが、徐々に膨らみは大きくなってきた。お腹がすいてミルクを欲しがるときには、号泣して、膨らみは直径3cmになり、皮膚も赤黒くなると言う。ミルクの飲みは良い。身長63cm、体重6.5kg。母親が持ってきた号泣時の写真を別に示す。
母親への説明で正しいのはどれか。
「もう少し成長すると自然に治ることが多いです」
「心血管系奇形の合併が多いので検査が必要です」
「泣いて膨らんだ時に診察しないと分かりません」
「膨らんだときは手で押し込んでください」
「穿刺して診断をつける必要があります」

解答: a

102D40の解説

号泣時の写真から臍ヘルニアである。
a 正しい。臍ヘルニアは2歳までに自然治癒することが多い。
b 心血管系奇形が多いとされているのは臍帯ヘルニアである。
c すでに号泣時は写真で確認することができ、診断可能。
d 還納は不要である。
e 穿刺は腸管穿孔の恐れがあり、禁忌である。

正答率:63%

テーマ:臍ヘルニアに対する母親への説明

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